オートクレーブの中で生きる

Last updated on Tuesday 23rd September 2003


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仲田 2003.08.18 Mon 11:06:26
超好熱性生物の最高生育温度の記録が塗り替えられました。 これまでの記録保持者は、古細菌の一種の Pyrolobus fumarii で、 113 度で生育することが知られていました。

今回、Science に乗った短報では、121 度で生育できる古細菌が報告されており、大幅に記録が塗り替えられました。 この古細菌は、PyrodictiumPyrobaculum といった好熱性古細菌に近縁とのことですが、 まだ正式な記載・命名はされていません。 論文中では Strain 121 と呼称されていました。

とりあえず凄いところは、オートクレーブで 121 度に 24 時間おいても、滅菌されるどころか数が倍に増殖し、 130 度でも死ななかった(103 度に戻したら増殖が再開された)という点でしょう。

研究室の近くには置いて欲しくない生物です。

Kashefi, K. & Lovley, D. R. Extending the upper temperature limit for life. Science 301, 934 (2003).

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