パーキンソン病周りの一連の質問とその解答 質問(by 仲田様) 満田さんの発表の中で、遺伝子の異常や環境要因による神経細胞の破壊が パーキンソン病の原因という説明がありました。 しかし、アルツハイマーなどの原因も神経細胞死だったと記憶しています。 では、Parkin関連遺伝子の異状による神経細胞死が、なぜパーキンソン病をもたらし、 アルツハイマーにはならないのでしょうか。 もし何かわかっていることがあったら教えてください。 解答(by 満田様) アルツハイマー病とパーキンソン病についての件、調べてみました。 両病気ともまだ完全に解明されていないため、明確の答えがないのが現状ですが、 僕なりに答えを出してみました。 一番重要なのは、両病気の場所が違うということだと思われます。 パーキンソン病は中脳黒質にタンパク質が蓄積することによりドーパミン神経が細胞死して、 ドーパミンの産生が低下→相対的にアセチルコリンの影響が大→パーキンソン病様症状発現、 というようになっています。 一方、アルツハイマー病(AD)は大脳皮質におけるベータアミロイドタンパクの蓄積により起こります。 こちらは薬学部の佐々木君が説明してくれた?と思います。 しかし、ADの病状にもPD様症状があり、さらにADではコリン作動性神経だけでなく、 セロトニン神経系やドーパミン神経系にも影響があると薬理学の本にあるので、 実際は二つを明確に区別することは難しいと思われます。 さらなる質問(by 仲田様) 説明ありがとうございます。 両病気で破壊される神経細胞が異なるということは、 原因遺伝子の正常型の発現部位がそもそも異なっているということでしょうか?